トイレ・トレーニング②

トイレ・トレーニング②

さて、トイレ・トレーニングを失敗してしまうと?という話で、to be continued となっていたかと思いますが。

先に一言伝えたいのは、取り返しがつかない失敗は残念ながらあるのだけれど、取り返しのきく失敗もたくさんある、ということです。その前提をおいて、話を進めたいと思います。

 

特別支援の現場で、「児童(あるいは生徒)に困っている」という訴えを聞き、観察に向かうと、

「(先生)言うことをきかせる-(児童)ききたくない」「(児童)言うことをきかせる-(先生)それはできない」

のような、押し引き、あるいは、取引、、。私の言葉だと、支配ー被支配なのですが、そのような格闘をよく目にします。

先生も、言うことをきかせることに盲目的にこだわってしまっているし(つまり、指導が通ると言われることでしょうか)、言うことをきかないという、行動的な問題に非常に怒りを感じています。しかし、恐らく児童生徒側も、先生を自分の思うとおりにしたい、あるいは、百歩譲って、自分が言うことをきくなら、こっちの言うこともきいてくれよ、と取引的になる。。

 

これは、トイレ・トレーニング①で描いた、大人との愛情関係や、あるいは、自尊心といった自分に向けられた健康な愛情に基づいたものではなく、取引なのです。トイレ・トレーニングの失敗の形は、取引に対するこだわりだと思います。

これは、特に自閉のお子さんを抱える家庭では起きやすいように思います。自閉の子どもの性質と取引が噛み合いやすいというのもあります。けれど、私は非常に重篤な自閉のお子さんたちにもお会いしましたが、特に自分に向けられた愛情をベースとして、トイレ・トレーニングで得るべき自立感覚を達成することは可能だと思います。

なんらかの障害を抱えたご家族の苦労は生後1年以内からはじまるかもしれません。障害の診断を受ける前から、日々のかかわりの中で、例えば授乳できない、とか、授乳してもむずがりが終わらないとか、いつまでも目が合わなくて子育ての喜びを感じられないことで自分を責めてしまうとか、たくさんあると思います。そのうえで、トイレ・トレーニングにおける自立のことをお伝えするのは、少し気の引ける事でもあります。

先生方をはじめ、そういったお子さんを取り巻く、様々な専門家たちが、おおらかに子どものトイレ・トレーニングの手助けをできたらいいなあ、と思います。あるいは、ご両親、その上の世代を含めて。

 

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